お知らせ

2022年3月1日 火曜日
外科的歯内療法について講演しました。


歯内療法専門医で構成されるオンラインセミナーシリーズ”The Endodontists”最終回に登壇致しました。
日本の歯内療法専門医の第一人者である石井宏先生とニューヨーク大学歯学部歯内療法学科准教授の岡崎勝至先生とご一緒に、外科的歯内療法についてディスカッションをさせて頂きました。
受講してくださった先生方に、この場を借りて御礼申し上げます。
振り返り視聴も今月末まで可能ですので、ご興味がある先生は是非どうぞ。
https://www.whitecross.co.jp/events/view/1803

【番組概要】
本番組は日本全国で活躍している歯内療法専門医(歯内療法とその周辺領域に限定した診療を行っている歯科医師と定義する)に限定した出演者によって構成されている。
内容としては専門医の日常臨床や世界の歯内療法学会でよく議論されるトピックを取り上げ、毎回3人の専門医によってその内容を深掘りしていくというものである。
毎回の各トピックには歯内療法を行う全ての臨床医にとって有益な情報がふんだんに含まれている。

またもう一つ、歯内療法専門医についての理解を深めていただくという趣旨がある。
歯内療法専門医レベルの診療を提供するためには、歯内療法に限定した診療を行い、紹介された患者さんを適切に対応し元のかかりつけ医に戻っていただく体制を整えていること、が極めて重要である。
一般的な診療レベルの向上に重要な要素はいくつか挙げられるが、その中でも歯内療法専門医が自身のレベル向上に最も重要な要素となるのは「かかりつけ医によって専門医の力量が日常的に評価される」というシステムそのものである、という事実はそれを日々感じている我々専門医でないと理解しがたいものであろう。
ここでいう「評価される力量」とは歯内療法の知識や技術だけではなく、いかに患者利益を損なわずに、患者とかかりつけ医の抱える歯内療法学的な問題を解決するための医療面接技術や意思決定力、さらに加えればそれらを全て含んだ人間力である。
先生方の医院に来院される患者さんのために、我々専門医についてご理解いただければと思う。

第6回  牛島寬先生
演題:外科的歯内療法
抄録:根尖性歯周炎が治癒しない原因を的確に解決する器具や環境が整ったことで外科的歯内療法は現代の歯内療法領域にとって欠かせないものとなった。しかし、日本国内においては従来のold techniqueと大差ない方法で口腔外科領域において行われて いる現状を散見することがある。外科的歯内療法の目的は、通法の歯冠側からの根管治療では除去できない歯根内感染や根尖孔外感染を同定し、除去または不活性化 することにある。本講演では歯根端切除術のmodern techniqueについて、歯内療法学的観点から従来の術式との比較を交えながら解説する。